塩見岳９９．８．３

塩見岳（４日目）　１９９９．８．３

４日目は、テントを熊ノ平に張ったまま、サブザックで塩見岳往復である。午前４時、まだ暗い内に
出発した。安部倉岳の先の岩峰に出ると、朝日が当たる塩見岳が見える。西には中央アルプスも
見えていた。岩峰を下ると、また樹林の中となる。北荒川岳で樹林を出ると、塩見岳が近くに見え
た。北荒川岳頂上にはタカネビランジの花が咲いていた。北荒川岳の西は断崖の崩壊地である
が、東斜面はお花畑となっておりマルバダケブキやトリカブトの背の高い花が多かった。　　　　．

雪投沢源頭付近はハイマツが美しい緑の絨毯である。ここから北俣岳稜線への登りは、ざれた
急登である、気合いを入れて登り、塩見岳への稜線に出ると高山植物の花が綺麗だ。やがて、
塩見岳東峰に着く。先には西峰がある。塩見岳山頂からは、北の歩いてきた仙塩尾根の先に、
農鳥岳、間ノ岳、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ガ岳の山々が、南に悪沢岳、荒川岳、兎岳、中盛丸山、
大沢岳の山々が眺められる。残念ながら、赤石岳、聖岳は荒川岳に隠れている。東には富士山、
西には中央アルプスと御嶽山も眺められる。まさに南アルプスの中心である。　　　　　　　　　　　．

塩見岳山頂で、展望を楽しみながら、お昼を食べて、来た道を戻った。熊ノ平に向かう道からは、
展望が開けるたびに、間ノ岳と農鳥岳が大きくなってくる。振り返る塩見岳は、だんだん小さくなっ
ていく。北荒川岳では、悪沢岳から縦走してきたという、単独行のかなりお年をめしたご婦人と出
会った。小屋泊まりで荷物を軽くしているというが、脱帽であった。歩みはかなりゆっくりのようで、
先に行かせてもらったが、熊ノ平小屋の展望台（ヘリポート）で、ビールを飲みながら、農鳥岳を
眺めてかなり待っていたが、会えなかった。（翌日、三国平で再会した。）　　　　　　　　　　　　　．